屋根は外壁同様に雨・風・飛来物・直射日光から守ってくれる部分です。壁よりも直射日光や雨風を直接受ける部分となりますので、住宅の中でも自然劣化しやすい部分であり、定期的な点検やメンテナンスは必要不可欠です。
屋根素材として一般的に多く使われるスレートと金属屋根や瓦屋根の違いを比較してご紹介していきます。
目次
スレート屋根について
スレート屋根の特徴およびメリット・デメリット
多くの住宅で使われている屋根素材スレート屋根は、耐久性があり、価格も他素材と比べて安価なところが特徴といえます。スレート屋根のメリットやデメリットをご紹介いたします。
メリット
- 耐震性が高い
- デザインが豊富
- 修繕費用が安価
スレートは素材の重量が他素材と比べて軽量になっているため耐震性が高いといわれています。また、いろいろかカラーがあるためデザイン性も高く、塗装の再塗装もできるので色を変えることも可能となります。
修繕費用も瓦や金属屋根と比較すると比較的安価に修繕を行うことが可能になります。
デメリット
- 再塗装が必要
- 他素材より耐久性が弱い
- 強度が低い
スレート屋根は種類にもよりますが約10年から15年に1度は屋根の再塗装を行わなくてはなりません。目安としては外壁塗装と同時に行うことがよいといわれています。
スレートはセメントと繊維質材料を配合させ強化して作られた薄い素材ですので、金属屋根や瓦と比較すると耐久性や強度が弱いことが最大のデメリットといえます。
耐久性が弱いとは、危険という意味ではなく金属屋根や瓦に比べると耐久性が劣るということです。
金属屋根について
金属屋根の特徴やメリット・デメリット
金属屋根とはアルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板で葺かれた屋根の事になります。その中でも多く使われるガルバリウム鋼板は高い耐久性を生かし建物の外壁や屋根の材料、雨樋やベランダ周りなどの各種建築材料として様々な使用方法をされています。
金属屋根のメリットとデメリットをご紹介いたします。
メリット
- メンテナンスが少ない
- 耐久性が非常に高い
- デザインの種類が多い
金属屋根のメリットは何といってもメンテナンスが少なく済むことです。
スレート屋根は10年から15年に1度は点検やメンテナンスが必要なのですが、金属屋根の場合は状況にもよりますが30年から40年ほどはメンテナンスや点検が不要となっています。素材の重量もスレートに比べ約4分の1程度となっていますので非常に耐震性が高いといえます。
施工メーカーにもよりますが、保証期間も金属屋根(ガルバニウム合板)の場合は保証期間が非常に長いこともメリットといえます。また、スレートは色は多くの種類があるのですが、デザイン性はあまりないのに比べ、金属屋根の場合は日本瓦風、洋瓦風、スレート風、金属瓦風などの種類が豊富な点もメリットといえます。
デメリット
- 飛来物でへこむことがある
- 色に関してはスレート屋根のほうが豊富
スレート屋根はセメントと繊維素材で作られているため、台風等で木の枝などの飛来物が衝突した場合でも傷がつく程度で済みますが、金属屋根の場合は素材が薄いので、台風などで飛んできた飛来物でへこんでしまうことがあります。
スレート屋根も、激しい衝撃が加わった場合には割れたり破損してしまうことがあります。
また、金属屋根の場合は塗料が特殊なため、スレート屋根より色の制限があることがデメリットといえます。スレート屋根の場合は20種類以上の色を選択することが可能です。
瓦屋根について
瓦屋根の特徴やメリット・デメリット
瓦屋根とは古くからある屋根素材の一つとなります。瓦屋根の特徴は夏の暑い熱気や冬の冷い寒気を室内に入れずらく、室内環境を快適に保てることが特徴といえます。
瓦屋根のメリット
- 風合が他とは異なる
- 再塗装が必要ない
- 耐久性・強度が高い
瓦屋根のメリットは風合いや再塗装が必要ないところです。さらに瓦は高温で焼き上げられた陶器のためスレートより厚みも強度も高いといえます。瓦屋根の耐久性はほぼメンテナンスなしで、約50年から100年はあるといわれています。
スレート屋根とは異なり再塗装の必要がない点もメリットといえます。
瓦屋根のデメリット
- 色数が少ない
- 修繕費用がかさむ
- 耐震性が低い
瓦屋根のデメリットとしては、風合いはいいものの色数が少ない点が挙げられます。日本瓦は塗装できないため色に限りがあるのです。またスレートとはことなり瓦屋根は施工に手間がかかります。
修繕が必要になった場合にスレート屋根より修繕費用がかさむ点もデメリットといえます。また、スレート屋根よりも約2倍から3倍の重量があるため、耐震性が低いとも言えます。
まとめ
このようにそれぞれの屋根素材にメリット・デメリットがあり屋根選びの際は、自分の好みのデザイン性を選ぶことはもちろん、耐震性やメンテナンスにかかる修繕費用などを考慮して選ぶことが重要となります。