迷える「ダヴィンチ」。

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「ダヴィンチ」は、もともと米陸軍により、戦場で負傷した兵士に対し、米本土や空母にいる医者が、遠隔操作で手術を行うために開発されたロボットです。

兵士は、戦場であっても最高の医療を受けることができ、医師は危険な戦場に行かなくても、モニターを見ながら手術ができるという、いわば双方に保険をかけた先進医療です。

ダヴィンチは民間の医療にも応用され、日本でも2012年に前立腺がんの全摘手術が保険適用になったのを皮切りに、いよいよ今年からは合計14種類の手術項目が保険適用となりました。ところがダヴィンチの普及は、ここへきて鈍化しているのです。

日の丸ロボットが普及を加速させるか

ダヴィンチの保険適用は、昨年までは2項目の手術にしか認められなかったのが、2018年度は一挙に12項目も追加承認されました。

しかし、ダヴィンチ手術ラッシュになるかと思いきや、目立った増加のきざしは見られません。その理由はおもに費用の問題だといわれます。本体価格は3億5000万円もし、消耗品も割高です。

このような事情から、以前に認められていた2項目のダヴィンチ手術には、人の手で行う手術の保険点数より高くなるように加点が付いていたのですが、今回保険適用が認められた12項目の保険点数は、人が行う腹腔鏡・胸腔鏡手術と同一ということになりました。

「それでは採算がとれない」ということで、いままで2項目のダヴィンチ手術をやっていた病院でも、新たな12項目の手術には手を出さないというケースも多くみられます。

同じ手術結果を得るのなら、それに払える健康保険の金額も同じだという厚労省の言い分は説得力があります。

しかし人が行う腹腔鏡手術では、失血量が多い、合併症や再手術が多い、入院期間が長いなどの欠点があり、さらに従来から腹腔鏡手術ミスによる事故がしばしば起こっているという実態もあります。

現在、日本では複数の製造業の会社が手術ロボットの開発に取り組んでいます。

日本は産業用ロボットでは世界の最先端を走っており、それを医療用に応用しようという訳です。そのうちの1社は、来年にも製造承認申請を出そうとしているそうです。

いままでも、より優れた、より安価な精密機器を提供してきた日本の製造業が、迷走するロボット手術を救えるか。医師たちの、そして健康保険を支えている人たちの期待が集まっています。

春の自然災害にも役立つ火災保険

「春一番」を発表している関東から九州まで、すべての地域で春一番が吹き終わりましたが、春はこれからも強風によって家の屋根や雨どいなどが破損することが多くなります。

このような自然災害による損害が火災保険の適用で補償されることをご存じですか。

火災保険は火災だけでなく、風水害や落雷、そして雪害による屋根や雨どいの破損など、小規模な損害のリフォームにも、自己負担なしで適用になる場合があります。

火災保険は、自然災害や事故が原因で起こった住宅損害の多くを補償する、住まいの保険なのです。

※火災保険の補償範囲は保険会社や保険のタイプによって異なります。