鬼瓦の願い

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鬼には、悪い鬼と、良い鬼がいます。山から里に降りてきては、村人から金目のものを巻き上げ、ご馳走や酒を所望し、挙句の果てには娘を一人さらって山に帰っていくのが悪い鬼。

片や良い鬼の話。海が荒れ、浜の人が大波にさらわれると聞いた鬼が、嵐のなか沖に向かって歩きだす。すると子鬼も父ちゃんを追いかけて海に入る。やがて親鬼は力尽きたところで岩に化身し、子鬼を頭の上に載せるが、子鬼も岩に化身する。それ以来、この親子岩は、ずっと波を防ぐ役割を果たしている。

そんな良い鬼には、誰でも居てほしい。その気持ちを形にしたのが、魔よけとしての鬼瓦(おにがわら)です。

家や家族に降りかかる災難から逃れたい

和式建築の屋根の棟の端に設置された板状の瓦のことを鬼瓦と呼びます。

日本で最初に使われた鬼瓦は、奈良の法隆寺で発掘された「蓮華紋(れんげもん)鬼瓦」で、およそ1400年前のものといわれています。これはハスの花をかたどったデザインですが、鬼瓦と呼ばれています。

鬼は恐ろしい怪物であったり、身近な神様であったりしますが、鬼瓦の場合は一種の魔除けというか、恐ろしい形相で周囲を警護し、その家屋や家人がこうむる厄を追い払ってくれることを期待されているのです。

そして、棟の両端にある屋根瓦の継ぎ目を覆って雨漏りを防ぐという、建築材料としての重要な役割もあります。

やがて江戸時代になり、町の中が立て込んでくると、鬼瓦が隣近所の家をにらみつけているようにも見られ、体裁が良くないということから、福の神を模したり、防火のために「水」という字を入れた瓦が作られたりするようになりました。

いずれにしても、いつ来るかもしれない災害や災難から守ってほしいという願いが、鬼瓦には込められているのです。

雨漏りや雨どいの破損にも火災保険

夏の台風、冬の大雪。そして今の時期は、積もる落ち葉で重くなった雨どいが、強風で落ちることも。

家がこうむるかもしれない多くの災難にそなえる「現代の鬼瓦」として、火災保険があります。

火災保険は火災だけでなく、風水害や落雷、そして屋根の雨漏りや雨どいの破損など、小規模な損害の補償にも役立ちます。

火災保険は、自然災害や事故が原因で起こった住宅損害の多くを補償する、住まいの保険なのです。

*火災保険の補償範囲は保険会社や保険のタイプによって異なります。