経済損失でカトリーナを超えたハービー

8月末にアメリカを襲った大型ハリケーン「ハービー」はテキサス州を中心に大きな被害をもたらしました。ハリケーンの大災害というと2005年の「カトリーナ」が有名ですが、こと経済損失においてはハービーのほうが甚大だということです。

この大被害のなか、トランプ大統領はすばやくプライベート・ジェット機で現地に駆け付けるべくホワイトハウスを出発したのですが、同行する夫人の足元が15センチのピンヒールで、しかもカメラを向けられると片手をポケットに入れてポーズを決めたことで、「こんな時に‥」とまたまた批判にさらされることになってしまいました。

ハリケーン多発地帯の保険

大型ハリケーン「ハービー」による死者数は40人台で、2005年の「カトリーナ」の1800人を大きく下回っています。

当初は経済損失もカトリーナのレベルには及ばないとする説が有力でしたが、ニューズウィーク誌によるとそれを大きく超えており、テキサス州知事が連邦政府から1250億ドル(約13.8兆円)以上の支援を受ける必要があると語ったと伝えています。

被害の中心は全米第4の大都市ヒューストンで、10万以上の建物が損壊し、4万人以上が避難所で寝泊まりしました。そして経済損失を拡大させたのは、全米ナンバー1および2にあたる製油所が操業停止に追い込まれたことが大きいということです。

これだけの大被害になると損害補償が心配になってきますが、アメリカには普通の損害保険のほかに、連邦政府が保証する「洪水保険」という制度があります。

これにはテキサス、フロリダ、ルイジアナなど洪水多発地帯の世帯が多く入っており、その保険金の支払いは連邦政府により保証されています。

日本で水害を補償するのは火災保険

アメリカの火災保険にあたる「ホームオーナーズ保険」は火災・落雷・風災などは対象としていますが、水害は保証していません。そのため、ハリケーンの常襲地域では「洪水保険」に入る必要があるというわけです。

これに対し、日本の火災保険は火災・落雷・風災はもちろん、水害も対象になっています。火災保険は、自然災害や事故が原因で起こった住宅の損害の多くを補償する、本当の住まいの保険なのです。

この原稿を書いている9月11日現在、新たなハリケーン「イルマ」がアメリカ南東部のフロリダに上陸し、さらに内陸へ向かおうとしています。被害が少ないことを祈るばかりです。

※火災保険の補償範囲は保険会社や保険のタイプによって異なります。